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 裁判所の調停とは

 裁判所の調停の手続きの方法とは

 調停とは、紛争が生じている当事者双方の間に、紛争当事者とは利害関係のない第三者を介入させて、その第三者によって当事者間の争いを解決し、和解に至ることを目的とすることです。

 会社とお客様の間に紛争が生じたときにはその業界の団体、または会社と従業員の間に紛争が生じたときには労働委員会など、さまざまな調停が設けられていますが、ここでは、裁判所の調停についてご説明いたします。

 紛争は通常、まずはじめに当事者間で話し合って解決します。しかしながら、当事者の主張があまりにも乖離するとき、または、当事者の一方または双方に話し合う気がないときには、いつまでたっても当事者間で紛争を解決することができません。そこで、どちらの一方的な味方にもならない、公平な立場で問題につき双方の主張を聞いてくれる人にアドバイスを求めることがふさわしいといえますが、そのアドバイスや解決の相談に乗ってくれる人が、調停委員です。当事者双方が訴訟まで望んでいないが、お互い譲歩することによって解決を望んでいるときには、有効な手続きといえます。

 調停は紛争の額に関わらず、簡易裁判所に対して申立てをします。多くの簡易裁判所には、事件の性質に応じで調停の申立書のひな形がありますから、その書面を穴埋めする形で簡単に申立書を作成することもできます。費用も通常の訴訟よりはるかに低額で利用しやすい手続きですが、裁判所によって手続きや費用、必要書類が大きく異なりますので、管轄裁判所に問い合わせる必要があります。

 調停委員は、一般市民から選ばれた二人以上の有識者です。弁護士もいますが、一般の職業の方のほうが多いでしょう。

 このことは、調停のメリットでもあれば、デメリットでもあります。

 まず、メリットとしては、調停委員は一般の職業をもつ市民であるため、必ずしも法律的な制約により話し合いをしなければならないという必要性がありません。当事者のより感情的な部分を勘案した譲歩案を勧めてもらうことも十分に可能です。紛争の多くは、感情的なもつれを端に発していますから、「法律やお金の問題だけではない」という場合には、訴訟のように法律論ではなく、より人間的な感情論によって、問題の解決を図ることができます。

 一方で、デメリットとしては、調停委員が一般市民である以上、必ずしも法律的に解決を図ることができるというものではなく、調停委員の考えが必ずしも法的に公正とはいえないという問題があります。法律は当事者双方に公平に作成されていますが、紛争当事者の感情論に調停委員が支配されると、必ずしも公正かつ公平な和解案を導き出すことができないものです。さらに、裁判長や弁護士による和解案の勧めではないので、その調停委員個人の独特な意見に基づくことになることも少なくありません。調停委員も人間ですから、紛争の当事者の一方に肩入れする調停委員も珍しくはなく、公平性という面からは多少の問題があります。もっとも、調停委員は二人以上であり、離婚等の場合には男性と女性が各一名ずつ選任されることから、自分の主張をよく聞いてくれそうな調停委員の心を動かし、紛争の相手方に自分も納得のできる和解案を提示することが重要な課題といえます。調停委員のアドバイスが自分にとって一方的に不利に感じることがあれば、裁判長を呼び出し意見を聞くこともできます。

 調停は、通常、月に一回開かれます。最初の数回は、当事者は別々に裁判所に呼び出され、調停委員と話をすることになります。およそ3回ほど調停を行なうと、たいてい和解案が煮詰まってくるため、双方同じ期日に調停に出席し、裁判長の和解案に応じるのであれば、その合意の内容を調停調書として作成します。調停調書は債務名義であり、裁判の確定判決と同じ効果が得られるので、調停調書によって強制執行をすることができます。

 ただし、調停はあくまで任意の話し合いですから、紛争の相手方が調停に応じなければ、調停の申立てをする意味がありません。また、訴訟と違い、相手方が調停の期日に裁判所に来なかったからといって、それをもって申立人の主張が法的に適法または妥当であることが証明されるものではありません。このことから、紛争の相手方が調停に応じないことが明らかである場合には、調停を経ることなく訴訟を行なった方が時間を有効に使うことができます。

 また、相手方が調停の期日に来て、調停委員を交えて協議を行なったとしても、双方の主張に大きな乖離があり、話し合いでは解決しそうもないとき、または相手が調停の続行を望まない意思表示をしたときには、調停不成立となり、調停は打ち切られます。調停を成功させるにあたっては、双方ともに譲歩することが必要です。

 

 

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