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カルトとは

 「カルト」という語は、もともと信仰や崇拝を意味する語でした。
  ところが、近年、宗教団体による無差別テロや集団自殺、虐待、不可解な教義による事件が相次ぎ、その定義も、「伝統的な宗教団に対し、時に狂信的で、反主流を形成する特殊な少数者の宗教集団」(グランドコンサイス英和辞典・三省堂)を意味するようになりました。

 つまり、現代では、カルトとは、反社会的な教義を熱烈に信仰する「宗教」団体のことを指すと考えられます。このような定義の変遷から、本来の「カルト」と区別するために、「破壊的カルト」と呼ばれることもあります。

破壊的カルトとは

 前述のように、宗教もしくは同じ思想・信条を持つ人たちの集団が「カルト」であるとしても、それらがすべて「破壊的カルト」というわけではありません。

 破壊的カルトとは、物を破壊したり、人をつけることを目的とした宗教ではなく、信者の人格や人生観、価値観、社会性を破壊する宗教のことをいいます。

破壊的カルトの特徴とは

(1)教祖や教団、組織に対する絶対的忠誠を要求し、正当な批判をも禁ずる

  ほとんどすべての宗教は、「絶対的真理」をもっていますが、破壊的カルトの場合、その思想が極端です。つまり、自分たちだけが正しい真理を知っており、救われるのはその宗教に属している者のみで、他の者は地獄へ行くか滅びる運命にある、という考えです。

 人間なら誰しも過ちや改善する点があるはずですが、破壊的カルトの構成員たちには、教祖や教団幹部に対する正当な要望、苦情、批判をすることは一切許されません。さらに、真摯な思いから教団幹部に対する悩みを打ち明けようとすると、「信心が足りない」と攻撃され、中傷されたり、無視され孤立させられることも少なくないようです。しかしながら、棄教することは身の破滅を意味すると教えられているために、一般社会からも孤立し、教団からも孤立させられながらも、なお教団から離脱できないという苦しみを経験することになります。無理に脱会しようとすると、集団ストーカや破壊工作などの被害に遭うこともあります。

(2)性的虐待や児童虐待がみられる

教祖や教団幹部による性的虐待や児童虐待は、破壊的カルトの大きな特徴です。
性的虐待というと、レイプのように力づくでの虐待を連想するかもしれませんが、現実にはそのような形での虐待の報告は多くはありません。性的虐待を受けている女性たちは、マインドコントロールにより完全に判断能力を失っていますから、「救われる」ためなら、もしくは「信仰」のためなら、時には進んで自らの体を差し出します。女性は、自らが性的虐待の「被害者」であることすら自覚できないのです。

児童虐待も、破壊的カルトに多く見られる特徴です。
ここでいう「虐待」も、必ずしも殴る、蹴るなどの身体的暴力にとどまるものではありません。
「学校に行かせない」「戸外に閉め出す」「物置や押入れに閉じ込める」「食事を与えない」「体や服を不潔なままにしておく」「病気になっても、病院へ連れて行かない。適切な治療を受けさせない。看病しない」なども、「児童虐待」に当てはまります。このような虐待により裁判所の判断により、親権を一時的に停止される措置を講ずることもあります。

 さらに、宗教活動に熱心なあまり、子どもに関心を示す時間がない、あるいはまったく興味を示さないという養育放棄や怠慢(ネグレクト)も、広義では「児童虐待」に当てはまるものと考えられます。
破壊的カルトのなかには、社会生活から離れて自分たちだけで集団生活をすることを勧める宗教も多く、教育を受ける機会や適切な医療を受ける機会を逸する事例が多く見受けられています。
児童虐待について、静岡県のホームページでは「児童虐待は、しつけであるとか良い子にするためにという保護者の意図とは関わりなく、子どもにとって有害であるか、子ども自身が苦痛を感じているかという視点から判断するものです。

 いくら保護者が子どもをかわいいと思い、一生懸命子どものためにやっていることであっても、それが子どもにとって有害な行為であれば虐待といえます。」と述べており、たとえ子供の「救い」のためであったとしても、身体的または精神的な虐待が正当化されないことへの注意を喚起しています。
さらに憂慮すべき問題として、奈良県では、「虐待は、子どもへの深刻な人権侵害であるばかりか、後遺症を残したり、時には死にいたる場合もあります。また、適切な援助がなされなければ、子どもの心に深い傷を残し、他者に対する不信感や敵意、絶望感を引き起こして人格形成に大きな影響を与えてしまいます。」と述べ、虐待を受けた子どもたちが大人になったときの影響について示唆しています。
性的虐待、児童虐待にかかわらず、心の「後遺症」が深刻化するのは、大人になってからです。
これまで、虐待による情緒的・社会的トラブルは主に心理的なものから生じるとされてきましたが、脳の研究が進んだことにより、脳そのものを傷つけることがわかってきました。幼少期の虐待が、脳の発達や機能に永続的な障害をもたらすことが、医療研究チームにより明らかになってきたようです。NPO法人子ども虐待防止みやざきの会)。

(3)反社会的な教義

  破壊的カルトは、通常の宗教と違い、反社会的な教義を持っています。
  それは、奇天烈な理論を展開したり、自分たちの宗教の「予言」を成就させるために自ら事件を引き起こしたりなど態様はさまざまです。病気や死を否定するカルトもあります。また、事件としては表面化しなくとも、特定の人を破滅に追いやったり、精神病に追い込んだり、自殺するまで攻撃することもあります。これらは「集団ストーカー」と呼ばれます。

 

 これらの反社会的な教義は、信者自身の思想にとどまる範囲内では、憲法第19条「思想及び良心の自由」として保護されますが、多くの場合、家庭や職場、学校で、しばしば軋轢を生む原因となります。そのほか、破壊的カルトには多くの共通する特徴があります。 詳しくは、「カルトの見分け方」(「カルトとは」で検索)をご覧ください。
それにしても、通常の判断能力を持つ大人であれば、上記のような破壊的カルトに近づこうとはしないはずです。しかし、人は知らず知らずのうちに、そのようなカルトにのめり込んでいきます。それではなぜ、カルトは人を魅了するのでしょうか。
次のページでは、その理由と、破壊的カルトの内部で悩む方のために、アルプス国際行政書士事務所がお手伝いできることを紹介させていただきます。